安房博物館企画展「アワビー食と美」

久しぶりのアップデイトとなりました。
ただいま、千葉県立安房博物館で「アワビー食と美」という企画展が開催中ですのでお知らせします。
古代から「食」や「工芸品」として利用されたアワビ。地元南房総と、そして海を渡ったアメリカ大陸でのアワビの「食」や「美」を紹介しています。この展示会の開催に際し、安房博物館と交流を続けているモントレー海事博物館のティム・トーマスさん、そしてオーシャンクイーンの三橋祥江さん他が多大なる貢献をしてくださったとのことです。

一歩はいると、ガラスケースの中にはモントレーのアカネアワビと房州のメダカアワビが赤い布の上に展示され、そのまわりにはアワビの中からとれる真珠がちりばめられています。今回の企画展を担当した高梨知子学芸員いわく「モントレーと南房総のアワビがであって、きらきらひかった『真珠』をうみだしている、これが今回のテーマなんです。」なるほど!

「食」という観点からは、日本での調理例の紹介のほか、カリフォルニア州モントレーでアワビの食べ方をアメリカ人に紹介し、アメリカ国内でアワビ販路拡大のきっかけを作り日本のアワビダイバーの救世主となったポップ・アーネストを大々的に紹介しています。まずは、等身大のアーネストのパネルが企画展室入り口でみなさんをお迎えします(アーネストと握手をしているのは企画を担当した高梨知子学芸員です)。

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ガラスケース内には、昨年9月にティム・トーマスさんがかついでもってきてくれた、アーネスト愛用の帽子やエプロンなどモントレー海事博物館所蔵の品が展示されています。
さらには、資料写真をもとに、アーネストのレストランの一角を再現、テーブルの上にはアワビの殻によそわれたクラムチャウダーやうわさのアワビステーキが飾られています!

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モントレーでのアワビ産業の様子や小谷源之助、ポイントロボスについても、写真や年表でわかりやすく紹介しています。ケースの中には源之助の工場で加工していた缶詰のレプリカまで並んでいました。

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また「美」という視点では、「Monterey」という英文と日米の交差した旗が染め抜かれた例の万祝(私たちの交流のシンボルでもあります)が、他の伝統的なアワビの柄の万祝とともに飾られていたり、モントレーの先住民の貝細工が紹介されていたり。南房総のアワビダイバーたちによる貝細工とともに会場を彩っています。
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モントレーと南房総との交流にご興味をお持ちの方にも、とても充実した展示内容となっています。

ズラズラ書いてみましたが、百聞は一見にしかず。ぜひお運びください。
大人300円、高校・大学生150円、中学生以下無料です。3月23日まで開催しており、会期中は無休だそうです。