************************************
〜4〜 モントレー ゴールデン・ステート・シアター編
シンポジウムを終えて、夜はゴールデン・ステート・シアターへ。
地元カリフォルニアの和太鼓のチームの演奏や、
M苗さんとそのホストマザーによる「青い目の人形」の語り、
そしてカブリオカレッジの合唱団の皆さんによる、日本の歌の発表など
盛りだくさんの内容での歓迎に、すっかり感激。
日本の歌は「さくらさくら」など、おなじみのものばかりで
地元のアレンジャーが合唱用に編曲したとのことでしたが
和音の付け方など、目からウロコ。
すごい発想するなぁ〜、外国人は!と感心しながら聞いていました。
さて、終わった後、和太鼓の方々とすっかり意気投合した海女さん達。
「あんたらすごいねぇ、どこで習ったの?
今度はよ、おんだらと、白浜音頭をやんべーや」
「オー、ゼヒヤリマショウ!ガクフ、アリマスカ?」
「んなぁもん、簡単だぁ、こうしてやるんだよ、
サーノーエーー♪で船を漕いで・・・」
突然、その場でデカい声で歌いながら踊り出す海女さん。
まぁ裸にならないだけいいか・・・
「房州白浜よ〜のこれは波の動き。
それからこうしてこれは、海に潜る動き」
「オー、ダイヴ!」
「こんなもんだ、簡単だぁ、わっはっは」
次回の白浜音頭の共演を固〜く誓って別れた
海女さんと和太鼓チーム。
「おーおいねこった。冥土の土産のつもりで来たぁのによ、
また来ねぇばおいねぇよ!」
「本当ですね。どうします?」
「いやぁこんなことは恵子ちゃん、やっぱり一生に一度だよ」
その夜遅く家に着くと、ホストマザーが起きて待っていました。
「今日のシンポジウムは最高でしたよ」
「おぉわりぃねぇ、寝ててくれればいいったのによ!」
ホストマザーは続けました。
「実は、明日の朝、用事で5時半に家を出なくてはいけないんです。
だから今が、私が皆さんと会える最後の時なの。
今回、あなたたちが来てくれて、私は本当に楽しかった。
短い間でしたけれど、素晴らしい時を過ごしました。
本当にありがとう。これは私からのプレゼントです」
海女さん達はびっくりです。
「こんなによくしてもらってよ、また貰い物なんてとんでもないよ」
「オーノー!もらってください。あなたたちは最高のゲストでした」
そして、ホストファーザーやジャニスからも、たくさんのプレゼントが・・・
「だーおいねぇなぁ。この人らは我々を泊めるだけでも大変だぁのに」
「いいんですよ」
「あなた達がゲストで、楽しかったですよ」
みんなは口々に言いました。
最後に、ホストマザーが海女さんを抱きしめて言いました。
「これがアメリカンスタイルよ。さようなら、安全な旅を!」
出発の日の朝です。
日本から来た一行は、カブリオカレッジに集合しました。
ツアーはこの後も続くので、私達はツアーを離団することになります。
今回のデモンストレーションダイビングやシンポジウムを企画した
サンディさんがみんなに挨拶します。
「今日、私達の仲間の一部がツアーを離団します。
悲しいですが、彼女たちの偉大な、素晴らしい貢献に対して
拍手をおくりたいと思います」
ツアーの皆さんとは、ここでお別れとなります。
一緒に長い間かけてこのための準備してきたかおり先生、M橋さんや、
短かったけど、内容の濃い5日間を共にした仲間ともここでお別れです。
「元気でねー!」
「気をつけてね〜!」
「安全な旅をー!」
見送ってくれたツアーの皆さんに手を振りながら・・・
「じゃあ先に帰って、アワビとってるかんね〜〜〜〜!!」
なぜお別れがその一言なの〜!?
「海女さんカリフォルニアに行く」完。