モントレーに行ってきました!

旅行に参加されたみなさんに投稿していただこうと思っていましたが、なかなかお忙しそうですので、溝口が、安房博の高梨さんからうかがった話をかんたんにまとめてご報告します。

今回の旅行に参加したのは、安房博物館国際交流等委員でかずさDNA研究所参与の磯野先生、外房捕鯨社長の庄司さん、千葉県立中央博物館研究員の高梨俊夫さん、おくさまで安房博物館学芸員の高梨友子さんです。
モントレーからは、これまでにモントレー海事博物館のティムさんが何度となく来日してくれていましたので、日本側からもいざ!ということで、お正月明け1月7日に出発5泊7日の日程で、13日に帰国しました。

今回の案内役はティムさんとリンダ・ヤマネさん。初日はサンフランシスコ国際空港まで迎えにきてくれました。サンフランシスコ市内を観光した後、モントレーまで一気に南下。日本からの一行はモントレーの水族館のすぐ近くのホテルに5泊して、モントレーを文字通り満喫してきたようです。

ハイライト(1)
昨年10月に来日、安房博物館でカリフォルニアの先住民族についての講演をしてくれたアメリカンインディアンの末裔、リンダさんのお宅にお邪魔しました。お宅には、先住民の貴重な資料がたくさんあり、お庭には先住民の生活に必要だった植物が植えられており、、、先住民の血を引いていることをとても誇りにしていらっしゃるのがよくわかりました。お夕飯にはリンダさんお手製のベジタブルカレーをごちそうになりました。

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ハイライト(2)
みなさんは、安房博物館でおこなわれた「あわび」展、ごらんになりましたか?モントレーで、米国内でのあわびの販路拡大に貢献したポップ・アーネストさん、おぼえていますか?
ポップ・アーネストさんのお孫さん、パトリシアさんにお会いし、お家にもおじゃましてきたそうです!
企画展を担当していた高梨さん(Ms)、いたく感動していました。
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ハイライト(3)
10日(日)には、博物館の主催で今回の訪問団によるプレゼンテーションがあり、高梨夫妻が博物館交流の軌跡について、庄司さんが日本の捕鯨について、そして磯野先生が、「道(みち/どう)」というタイトルで日本の文化についての講演をしました。
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この他、一行が体験したのはモントレーのホテル周辺のキャネリーロウ散策、モントレーベイ水族館、源之助たちが住んでいたポイントロボス、さらに南下してビッグサーまでのドライビングとピクニック、そしてもちろんティムさんのいるモントレー海事博物館とモントレーの歴史街道散策、オールドフィッシャーマンズワーフ、などなどでした。
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高梨さんに「一番よかったのはなんですか?」とうかがったら、「えーっ!どれもよかったので、一番なんて、選べない!」とのことです。

「ここがあのポップ・アーネストの!」、「それからこれがあの源之助の!」。。。 これまで日本から思いを募らせていた彼の地に、とうとう立っている、それはとても感動だったに違いありません。
実り多い旅になった様子、取り急ぎですが簡単に報告してみました。

また別の形でみなさんに報告していただける機会があればなあ、と思っています。ご期待ください!

溝口氏油絵、と、安房博物館についてのニュース

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前述の美術展は終了してしまいましたが、写真に収める機会がありましたので、ここに「モントレーのあわび」が描かれた溝口七生氏の油彩画、アップしておきます!

さて、寂しいお知らせです。
モントレーとの交流を続けてきていた千葉県立安房博物館が、改修工事のため12月1日から2009年3月31日まで閉館となります。
4月からは、施設と資料一式が館山市へ移譲されることになっており、今後博物館としての再開は残念ながらなさそうな模様。
微力ながら交流をお手伝いしてきたものとして、モントレーとのつながり、なんらかの形で継続していってほしい、と切に願っています。

館山市美術展に、、、

館山市コミュニティーセンターにて、11月30日(日)まで、館山市文化祭美術展が開催されています。
2006年モントレーツアーに参加の溝口七生氏が出品している作品、お時間があったらぜひご覧ください!モントレーからのあわびが描かれています。
あとで機会があったら画像もアップしたいと思います。

リンダさんの講演会報告

10月26日(日)、千葉県立安房博物館にて行われたリンダ・ヤマネさんの講演会についての報告です。

これは、安房博物館とモントレー海事歴史博物館の交流事業の一環として、当館の国際交流等委員をはじめとする多くの方々がボランティアとして協力、開催されたものです。
モントレーからは、モントレー海事歴史博物館のティム・トーマスさんが、友人で歴史家/先住民研究家のリンダ・ヤマネさんとともに来館しました。

当日は多くの聴衆でにぎわい、日本ではなかなか聞く機会がないであろう、先住民の末裔、リンダさんの貴重な話に耳をかたむけました。講演のタイトルは「カリフォルニア・モントレーの先住民」。
俗にインディアンとも呼ばれるアメリカ先住民。頭に羽飾りを付け、馬に乗って荒野を駆け回ると言ったイメージをお持ちのかたもあるかと思いますが、それは西部劇の見過ぎ?カリフォルニア沿岸には、狩猟、採集とともに漁業も営んで、日本の縄文時代に近い温厚な暮らしをしていた先住民の部族が数多くあったのだそうです。
リンダさんの部族「ラムセン族」もそのうちの一つ。今回は特に、ラムセン族の生活にも重要な位置を占めたアワビの話もしていただきました。アワビは食料としてだけではなく、首飾りなどの装飾品や地面を掘るための道具などにも使われ、生活の中で重要な役割があったとのことです。
個人的に印象的だったのは、そのアワビのネックレスの音色です。リンダさんが、ラムセン族に伝わるという歌を何曲かうたってくれたのですが、その声とともに、時折手で胸を軽く打ってアワビの首飾りを鳴らしていました。その素朴な、しかし崇高な響きに、多くのみなさんが聞き入っていました。

「わたしの友人であるティムが、南房総に来るようになってから、南房総のアワビの殻を私におみやげとして持ってきてくれました。今日胸につけているネックレスのアワビのいくつかは、そうやって南房総から私のもとにきたものです」
そう言うと、会場から拍手がわきあがりました。
南房総とモントレーの交流は、これからも続いて行くのだなあと思いました。

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講演の合間にアワビの殻をつかったゲームを紹介してくれました。(安房博物館高梨学芸員撮影)

みんなが載っています!

The Point Lobos Docentというニューズレターに、8月のツアー一行が紹介されました。

私たちがポイントロボスのWhaler’s Cabinを訪問した当日、キャビンの日直をしていたのがRickさんというドーセント(ボランティアのガイド)でした。私たちがガヤガヤと入ってきて、展示物を興味深そうにながめ、あげくのはてに大きな写真のまえでサンディさんがレクチャーをはじめたり、OBさんがさらに解説を加えたり。その一部始終を見ていたRickさん、最後にみんながキャビンの前で集合写真を撮影した時、私に「よかったらこの写真をメールで送ってくれないか」と聞いたのでした。
その写真が掲載されたThe Pont Lobos Docent(ポイントロボスのドーセントたちの間に発行されるニューズレター)が、先日私の手元に届きました。
中面約1ページをさいて、「いつもならしずかな平日の午前中に、にぎやかにやってきた客人達は、小谷源之助の血筋をふくむ日本、南房総からの訪問団だった」と紹介されています。Rickさん、さらに「この出会いでにわかに日本に行きたいという気持ちがわいてきた」と続け、サンディさんのホームページwww.sandylydon.comを紹介しています。
もしかしたら来年10月を予定しているサンディさんのツアーで、Rickさんもやってくるかもしれません。乞うご期待!

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