Lydon Tour 07 戦跡ガレージでのBBQパーティ!

あっというまに過ぎた一週間。最終日は夕方まで自由行動(うち5名はオプショナルで鴨川の万祝工房まで万祝染め体験に参加しました)。
5時にホテルのロビー集合で、南房総の友人達と最後のひとときを過ごすバーベキューパーティへ出発。会場は、今回のプロジェクトに尽力してくださっている高橋幸民さんの会社丸高石油のガレージです。戦時中に倉庫として使われていたという、れっきとした戦跡で、ふだんはタンクローリーのガレージとなっているところ、今回のパーティ会場として解放してくださいました。壁のあちこちに「火気厳禁」と書いてある中、大胆にもグリルを5台ほどもフル稼働させて焼きそば、焼き鳥、焼き肉、魚介類などなどを加熱調理。一行がバスで到着したときには、南房総の友人達のすばらしい働きぶりで、すでにいいにおいがただよっているところでした。
白浜の山口恵子さんが、ご自分のバンドメンバーを呼んでくださり、まもなくすてきな音楽も始まりました。食べ物は焼きそばが大人気。材料がたりなくなって買い足しにでてもらうほどでした。お腹もふくらんできて、ビールも飲んでいい気持ちになり、音楽が演奏されている、身体が自然に動く人も出始めました。最後には、気がつけば、会場にいた人たちが全員手をつないで、大きな輪になって踊っていたのです。
「かおり、いろいろ準備して、ツアーを連れて来て、とても大変だけど、こうやってみんなが輪になって踊っているのをみると、この瞬間のためにやっているんだな、って思うよ」とサンディさん。本当に感動的な瞬間でした。

南房総のみなさんの暖かい心があることで、太平洋を越えた交流が、これからも続けていけるのだと思います。
本当にありがとうございます。そして、これからもよろしくお願いいたします。

e0093807_115497.jpg

e0093807_1154398.jpg

e0093807_116850.jpg

(19) How about Chinese tonight? Sounds nice!

「今晩は中華はどう?」「いいねえ!」

Sound「サウンド」というと「音」という名詞がすぐに思いつきますが、ここでは「聞こえる」という動詞として使われます。文頭の主語ThatやItなどが省略されていますが、「(それ=あなたが今言った事は)よく聞こえる」つまり「いいですねえ!」ということです。当然これは「聞いた事」に対する返答にかぎられますので、視覚的な情報に対して同じ事をいいたいとき、たとえばインターネットで見つけたホテルは、Looks nice!「(見た感じ)よさそう」になります。

南房総・モントレー関連のイベントのお知らせ

小谷源之助の息子さん、ユージンさんとそのご家族が来日することになり、以下のようなイベントが催されます。
南房総文化財・戦跡保存活用フォーラムの主催です。
私も講演会に参加する予定です。お時間がありましたらお誘い合わせの上、お出かけください。

e0093807_1184062.jpg

Lydon Tour 07 南総里見八犬伝

私は坂本九ちゃんのナレーションと辻村ジュサブローのお人形で「新八犬伝」に親しんだ世代。江戸時代には歌舞伎が人気を博したし、最近もまんがになったりデレビドラマになったり、「南総里見八犬伝」はわりと身近なストーリーという感覚があります。が、これを外国の人に紹介するとなると、きちんと英訳されたものを捜していますが見当たりません。サンディさんは以前にレンタルビデオ屋で薬師丸ひろ子と真田広之が主演した角川映画を見つけて借りたそうですが、原作とかけ離れたSFドラマだった、とずいぶんがっかりしていました。
17日、あいにくの雨でしたがほとんどのプログラムは屋内のもの。城山の駐車場でバスをおり、傘をさして館山市立博物館へ向かいました。博物館ではガイドをしてくれる戦跡フォーラムのみなさんがお待ちで、館内を簡単に見学した後、集会室へ通されました。そこでグループ一行の前に繰り広げられたのは、華麗なる八犬伝の紙芝居!英語のストーリーを読み上げる飯塚さんも名調子。真に迫る朗読と紙芝居のイラスト、そして波瀾万丈のストーリーの展開にみなさん真剣な様子で聞き入りました。いよいよ大円団で語りが終わると、ヤンヤの大喝采。おお喜びでした。元々106冊からなる長編小説を、20分に簡単にまとめたものでしたが、みなさん充分に楽しんだ様子。ぜひ近々英訳が刊行されるといいなあと願っています。

Lydon Tour 07  千倉へ、そして長性寺へ

翌日15日は、安房博物館訪問と沖の島無人島探検を体験した後、千倉へ向かいました。千倉町千田地区は、小谷源之助の弟、仲治郎が在住し、数多くのあわびダイバーがモントレーへ出かけた地です。国道でバスをおり、田んぼのあぜ道を歩いて、仲治郎をはじめとする多くのダイバーたちが檀家であった長性寺へ向かいます。田んぼをぬける風が気持ちよい、海を見下ろせる南房総の田園風景を満喫できるウォークです。
長性寺では、高梨住職をはじめ、檀家のみなさんが一行を迎えてくださいました。まずは仲治郎と平野家の墓へお参り。一行はこのツアーに先立ち、モントレーで源之助のお墓も参ってきたのだそうです。住職がお経を唱える中、ひとりずつお線香を手向けました。その後本堂へあげていただき、ご用意くださったお菓子や空豆をいただきながら歓談のひととき。100年前に海を渡った仲治郎やダイバーたちに思いを馳せました。お寺をおいとましてから、南房総戦跡保存・活用フォーラムの鈴木さん、林さん、飯塚さんの案内で、千田地区を歩いて巡ります。そこここにダイバー出身の家や墓地が点在しています。
この日は千倉の旅館(魚拓荘鈴木屋さん)でのあわびディナーでしめくくりです。実はこの日のため、モントレー海洋博物館のティム・トーマスさんから「ポップ・アーネスト」あわびステーキのレシピを入手。鈴木さんにお願いし、ツアー一行向けに特別に準備していただきました!魚拓荘の鈴木さん曰く、「このレシピ、これからうちのメニューにいれさせていただきます」。100年前、ポップアーネストがアメリカ人の口にも合うこのレシピを考案し、源之助の経営するあわび加工工場にあわびの販路を開いたのです。米国でおきた反日運動にも堪え抜いた、日米間の共同協力作業と友情のもうひとつのシンボルです。これから魚拓荘鈴木屋さんでこのステーキを召し上がるお客様が、100年前のモントレーと南房総の関係について、ちょっとでも関心を寄せてくださったら、うれしいですね。
魚拓荘鈴木屋さん http://www.gyotakuso.com/ 「さざえのつぶやき」ブログに、あわびステーキについて書いてくださっています。